住宅設計

私たちの日常生活に密接に関わる住宅空間は計り知れないほどの大きな影響力を持っています。新築、増改築、リフォームを問わず、衣服が肌に触れるように、食事が栄養と喜びをもたらすように、住環境を重視することは、真に豊かな生活への第一歩です。設計から施工に至るまで、全ては人の手と信頼関係によって築かれていくのです。

個人住宅・別荘

オーダーメイド住宅には高価なイメージがありますが、すべての住宅はそこに暮らす人のために特別に設計されています。同じ予算を使うなら、自分だけの完璧な家を作るために時間を共に過ごしませんか。そのために使った時間とエネルギーは、他では得られない価値ある投資となるでしょう。

自然光・照明・陰影・透過性・反射

住環境の明るさは、物理的な照度(Lx)だけで判断することはできず、実際の空間に近いモデルを使用したシミュレーションを何度も行います。人工光による照明のコントロールは、比較的コストパフォーマンスが良い空間演出の手法ですが、自然光を利用した光と影の演出も、材質の特性や方位などによって空間の雰囲気を大きく左右するもう一つの重要な要素です。また、自然光を効果的に取り入れ、影をコントロールすることにより、冷暖房負荷や照明器具の消費電力量の削減にも大きな影響を与えます。

構造・工法

木造を主体とする住宅の構造は多様な形式を持っていますが、その主な目的は安全な生活を確保することです。適切な構造的性能を備えていることは、建物の崩壊を防ぐだけでなく、不要な変形による隙間やひび割れが引き起こす建物性能の劣化を遅らせる上でも重要です。このためには、その土地や使用材料の特性とともに工法について深く理解することが必要です。

断熱・遮熱・換気

断熱性能の追求は、一時的な流行に留まらないよう努めるべきです。これは、高効率の住宅設備に過度に依存せず、住宅自体の性能向上に注目することが重要だからです。断熱材や遮熱材の選択以上に、その施工の精密さが求められます。また、気密性能も断熱性能と同様に重要であり、両者が組み合わさることで、設計上想定された通りの空気の流れが実現します。必要に応じて室内を強制的に加圧し、予期せぬ漏気箇所を特定する作業も行います。

集合住宅

集まって住むという事の利点と欠点を踏まえつつ、快適かつ安全な居住空間を提供することを目指しています。メンテナンスの容易さと収益性の追求に加えて、テナントの望む共有スペースの魅力と環境への配慮を満たす設計にも努めます。オーナーと住民の両方にとって魅力的な住宅空間の創出が理想的です。